プラスチックは生活を便利にしてくれるものでありながら、環境問題や健康への懸念から少し敬遠されがちな素材となってしまいました。果たして本当に害悪なものなのか、賢く付き合うことはできないのかと気になったので、そのあたりをクリアにしていきたいと思います。

脱プラスチックの是非
昨今、プラスチックを取り上げる際に表現する言葉は、「海洋汚染・使い捨て過多・製造過程のCO2排出・分解されない…」などが挙げられます。プラスチックの特徴としては、分解されにくく、海洋や土壌に長期間残るため、生態系・人体への影響が懸念されています。製造過程においては石油からつくられることもあり、CO2排出により温暖化を促進する一因となっていることから、世界的なムーブで脱プラスチックを叫ぶ声が大きくなっています。とは言え、私たちの生活に欠かせないレベルでプラスチックが存在していることもあり、すぐには「脱」できないのも現状です。なかでも再生可能資源(紙・植物由来プラスチックなど)への転換は、地球環境負荷を減らすひとつとして推進されており、身近なところで言えば、プラスチック製ストローやカトラリーの禁止が進んでいます。
プラなし生活、案外できる? できない?
その上で、「プラなし生活は可能か否か? 」にも注目が集まっています。パッと身の回りを見渡してみても、容器包装・家電製品・自動車・衣類などなど、私の周りにはプラスチック製品が溢れています。一つひとつを代替品にすることは容易ではありません。SNSやTV番組の企画で完全なプラなし生活に挑戦している様子が伺えますが、なかなか大変そうです。個人レベルで代替品によってまかなうことは大変でありますが、できなくはなさそうな温度感です。が、買物をする際の店舗やサービスにおいては、提供される側として受け取らないことはできないので、そもそも難しい…。それだけ便利かつ勝手が良いのもプラスチックの利点として普及しています。できそうな部分と、とてもじゃないけど難しい部分があります。
脱プラは無理でも、減プラならできるかも
私たちが生きる社会でプラスチックのない景色を探すのはとても難しいです。そのため、脱プラは無理でも減プラなら可能かもしれません。例えば、洗剤を固形石鹸にして液体のものは詰め替えパックを購入することで環境への負荷が減らせます。その際は容器も長く使える脱プラ素材にすれば◎。さらに、水まわりの道具も脱プラ素材にしていくことも可能です。食器用のスポンジ、ハンガーや洗濯ばさみも天然素材に替えていけます。機能的にも遜色ないものがほとんどなので、こちらも推奨です。その他、生ゴミは紙製袋または新聞紙に包んで捨てれば防臭効果も期待できます。食品保存にはシリコーン素材を使用すれば電子レンジやオーブン、食洗機、冷凍にも対応していて便利です。他にもガラス、陶器、ホーロー、ステンレスなど脱プラ素材の保存容器は丈夫で長持ち可能、見た目も素敵なのでプラよりも◎です。
脱プラとして全部が全部は無理でも、減プラならできそうに思えませんか?