食品ロス問題というよりも、「もったいない」で考えれば良いのでは?

2025.04.25
  1. 「食品ロス問題」と聞くとどうしても堅苦しい印象を抱きませんか? 企業にとっては設定した賞味期限を過ぎてしまったものは食べられるけれども廃棄しなくてはならないでも、食べられるやっぱり、もったいないと思いますよね。世にあるフードバンクや廃棄ではない活用法を調べてみたのでご紹介していきます。

そもそも食品ロスって何?

食品ロスは、「製造業者や飲食店などの食品関連事業者から発生する事業系食品ロスと、家庭から出る家庭系食品ロスに分類」されるそうです。

事業系は、

  1. 規格外品や運搬時・小売店での破損、
  2. 仕込みすぎ(業者)・注文しすぎ(消費者)
  3. 3分の1ルールの遵守(賞味期限の3分の1以内に食品を搬入する商慣行)

が原因となっているようです。

では、家庭系は、

  1. 作りすぎや食べ残し、
  2. 消費する前に賞味期限・消費期限を切らす、
  3. 皮や茎、ヘタなどの過剰除去が挙げられます。

これらの原因から食品ロスが起こっており、解消に向けてさまざまな取り組みが行われています。そのひとつが、フードバンク。
「食品企業や一般家庭などから寄付された食品を福祉施設や困窮世帯などに無償で提供する活動や団体」のことを指します。機能して食の循環がうまくいけば、丸く収まると考えるのは単純なのでしょうか。

食品ロスの食材を活用した取り組み事例 1

現在では、長く食品ロスが叫ばれていますが、廃棄される予定の食材を使い、料理を提供する「廃棄食品レストラン」が増えているようです。例を挙げると、大阪にあるフードロス専門料理店「Hi,KI(ハイキ)」。
フードロスを無くすためにさまざまな食材を買い取り、捨てられる鯛のアラを使用した鯛そばなどを提供されています。「味や品質は同じなのに、色や形が違うなどの理由だけで使われない食材達の価値を引き出し、美味しいものを食べるだけで社会貢献できる仕組みを作ります」とは、立派ですよね。その他、パンのミミをクラフトビールに活用している「Better life with upcycle」は100年続くブーランジェリーが手掛けています。
雑貨や素材だけではない、食のアップサイクルも他にない取り組みで興味をそそります。

食品ロスの食材を活用した取り組み事例 2

他にもおもしろい取り組みはまだまだあります。「食べられるセメント」と聞けばいかがでしょうか。「どんなモノ!? 」と思いますよね。
これは、東京大学発のベンチャー企業「fabula(ファーブラ)」が開発したもの。公式サイトを覗いてみると、「どんなゴミにもストーリーがある。」や「ゴミから感動をつくる」とコピーが掲載されており、モノの転換・活用に取り組んでいるようです。
で、食べられるセメントですが、「粉末状にした規格外の野菜やコーヒーかす、加工時に発生する食品の端材などを粉末状にし、それらを熱圧縮」したモノで、高強度を誇り、建材にも使用可能だとか。当然、100%天然素材。型によって建材や小物、家具などにも使えるようです。食べるため、というよりも別のモノに活かすということですね。