業界を先んじる「カーボンニュートラル配送」のヤマト運輸

2025.02.28

カーボンニュートラルとは、「温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きゼロにすることで、地球温暖化を抑止することを目指す取り組み」のことを指し、大企業をはじめ多くの企業の命題となっています。今回は、「次の運び方をつくる。」という言葉の通り、さまざまな取り組みに着手しているヤマト運輸にフォーカスしてみました。

 

ヤマトが取り組む、カーボンニュートラル配送とは?

「カーボンニュートラル配送とは、配送で排出されるCO2量を可能な限り削減し、未削減排出量に対しては、同等の気候変動対策の事業に投資することで(カーボンオフセット)、カーボンニュートラルを実現している配送」と説明がされています。配送業の宿命とも言える、輸送・配送トラックの排出ガス問題。地球温暖化や気候変動に対応して宅急便などの配送商品を将来の社会にもやさしい配送へ変えていくためにも、温室効果ガスの排出を最大限に抑え、残る排出量は「カーボンオフセット(※)」を利用して埋め合わせ、「国際規格に準拠した正確なカーボンニュートラル」を推進していこう、という狙いのようです。
※「カーボンオフセット」…日常生活や経済活動において避けることができないCO2等のGHG排出量に対し、可能な限りの削減努力を行い、それでもなお排出されるGHG排出量に対し、削減・除去活動に投資することで埋め合わせるという考え方

 

業界のリーディングカンパニーが背中で見せる環境問題

現在、年間宅配数23億個、社員数21万人、車両5.5万台など、その規模感にも驚かされるヤマト運輸ですが、1919年創業依頼、宅急便をはじめとした“世の中になかった多くのサービス”を創出し、生活に欠かせない社会的インフラ企業となっています。2050年GHG()自社排出実質ゼロに向けて、トラック輸送によるGHG排出量を削減するために、輸送方法や距離に合わせて低炭素な車両の実証と導入を進めているそうです。市街地で荷物を運ぶ中距離輸送では、小型商用BEVトラック「日野デュトロZEV」や、電気小型トラック「eCanter」、交換式バッテリーを用いた軽EVの実証を実施中。また、都市間で荷物を運ぶ長距離輸送では、パートナー企業と水素を燃料とした燃料電池大型トラックの実証も開始しています。
※GHG(Greenhouse Gas)…温室効果ガスを意味し、地球の大気や海水の温度上昇を引き起こす性質を持つ気体を総称しており、地球温暖化の主な原因となっています

 

まだまだ行なっている既存の見直し

再生可能エネルギーの活用も積極的に行なっており、太陽光発電設備の導入やEVの導入を進めていく計画のようです。そのため、再生可能エネルギーの確保が欠かせないと考え、全国各地の拠点で太陽光発電設備の導入を進め、今後もさらに拡大予定です。また、メインとなるトラックよりも長距離輸送力があり、環境負荷が小さいフェリーや鉄道を活用したモーダルシフトも推進。トラックから船舶輸送への転換で80%、鉄道輸送で91%ものCO2排出量削減が期待できると見込んでいるそうです。
我々、ユーザー側へのサービス内容にも着手。スマートに受け取ってCO2削減を目指すサービスも行い、再配達によるCO2排出量削減へとつなげています。その他、廃タイヤのリサイクルやリユース、2030年までに23,500台のEV導入、2023年11月から本田技研工業との協業で交換式バッテリーを用いた軽EVの集配業務における実証も開始するなど、効率的なエネルギーマネジメントの実現を目指しています。