廃材に温かみを。印刷会社の新解釈「&ondo」

2024.07.18

循環型社会への関心が高まっている昨今では、無駄をいかに少なくするかの効率性に重きを置いていることが多いようですが、人の興味を惹くには効率だけではうまくいかないものです。そこで見つけたのが印刷会社が行っている「&ondo」という取り組み。廃材の有効活用は以前から多くの企業や団体が取り組んでいますが、「&ondo」はもう一歩踏み込んでいる印象を受けたのでご紹介します。

無機物を有機物へ転換させる視点の妙

近藤印刷株式会社は、いわゆる一般的な印刷会社とはひと味違います。“幅の広さ”が、特徴のひとつです。印刷の幅の広さのみならず、取り組んでいる事業の幅、提案の幅、社会へ何ができるかを考える幅が、広い会社。そのひとつが、「&ondo」です。

〈お店や工場から出る端材や廃材に息を吹き込み、同じ問題を共有する多くの企業様とタッグを組む共創プロジェクトです。単なるリサイクルグッズ、アップサイクルグッズではなく、生物多様性やエシカルをテーマに商品開発に取り組みます。無機質にみえる廃材に、暖かい温度(ondo)を。〉をコンセプトにしており、単なるリサイクル・アップサイクルで終わらせない意味や意図が込められ、モノを通して想いを広げていく事業を展開しています。

例えば、工場から出る廃材を活用する際に、その地域の生物をモチーフにして蘇らせるそうです。そのことは、その会社が地域に深く結びつくきっかけにもなり、自社の事業の安全性の再確認や地域の生物多様性についても学ぶことにつながっていきます。

「&ondo」がもたらすものとは

先述した通り、地域との関わりを深めるきっかけになったり、地域を知ることにつながったりが挙げられますが、企業にとってのメリットも「&ondo」には含めれています。その企業のブランディングの一助となり、環境問題へ関心の高さを周知する一面も表現できます。当然ながら、社会貢献となる地域や社会へのドネーショングッズやSDGs宣言をサポートする啓発グッズとしての役割も果たしてくれます。また、事業や活動の広告を担うことも可能です。事業内容を具体的に伝える“小さな広報大使”や関係者しか手に入れられない“推しグッズ”など、希少性を持ったプレミアムグッズとしても興味関心を集められます。

すでに数々の企業・団体が取り入れている「&ondo」

実績・事例として一部をご紹介すると、神具の製造販売を行う岩田三宝製作所との取り組みでは、廃材のヒノキを利用。所在地が熱田神宮に近いこともあり、周辺に住む生物をモチーフにレーザー刻印したアロマブロックを制作。近隣の小学生をターゲットにしたワークショップで、地域の生物多様性の学習教材として使用されたそうです。その他、ニューズウイーク日本版との取り組みでは、古くなった金型を生かしたトロフィーを制作。SDGsの取り組みについて表彰される会の主旨にちなみ、新品ではなく廃材で制作したいとのオーダーに応えたもの。

「ものづくりとは、少しでも世の中をよくするための活動」を信念に近藤印刷株式会社は「&ondo」に邁進されています。「ウチも廃材を有効活用できないものか」とお悩みの企業・団体の方は、無駄のない活用法・企画を提案してもらえる良い機会となりますので、お問い合わせください。

&ondo
https://and-ondo.com/