ゴミ収集車(パッカー車)は進化しているのかどうか

2025.09.19

「パッカー車ってどんな形? 」と聞いたら、多くの方が同じあのクルマを描くことでしょう。それだけ認知されていますし、それほどまでに街で目にしたことのある働くクルマです。そんなパッカー車について、ふと思いませんか。「進化しているのかな〜」って。そのあたりを調べてみました。

そもそもパッカー車ってなに?

正式名称というのか、日本語ではそういうのかわかりませんが、「塵芥車(じんかいしゃ)」=パッカー車です。「ゴミを荷箱内で圧縮・貯蔵して運搬する特殊用途自動車」とされており、一般的には皆さんご存知、ゴミ収集車と呼ばれている車両。あの独特な形は機能性を重視しているからでしょうね。投入されたゴミを圧縮する必要があるため、プレス式・巻込み式(回転板式)・ロータリー式の3種類がありますが、いわゆるあの形のクルマです。さらに、排出方式は押し出し式とダンプ式の2種類があり、用途やゴミの種類に応じて適切な種類が選択され、主にゴミの収集・運搬、産業廃棄物の回収、建設業などで用いられています。ちなみにパッカー車は、英語のpack(詰め込む)を由来とする和製英語のようで、海外では「Garbage truck」や「Trush truck」というそうです。

見た目は変わらぬが、進化はとどまらない

変わらぬ見た目に騙されてはいけないですね、パッカー車、かなり進化しているようです。昔からずっと変わらないな〜不思議と感じていた自分を恥じたい…。特に何が変化・進化しているかと言うと、環境性能や機能面で大きいようです。例えば、電気で動くEV車の普及により、走行時と作業時の排出ガスがゼロになり、低騒音化も実現。その他、ゴミの種類ごとに分別収集が可能な二層式パッカー車やゴミの積載量をその場で計測できる計量装置付き、積込装置内部の油圧機器の動きを外部から見学できるよう改造されたスケルトンパッカー車なども登場しています。より効率的で環境負荷の低いゴミ収集が進化したパッカー車によって実現しているのです。ありがとう、パッカー車。ごめんね、パッカー車。

パッカー車もエコや環境意識の高まりを表現

先述したようにEV化により、走行時と作業時の排出ガスがゼロになり、低騒音化も実現するなど、とにかくゴミ収集する車両から進化を果たしています。分別収集、計量による効率性の向上でゴミを運ぶ車両から、資源循環の担いカーへと変貌を遂げています。話題を呼んでいる“中身が見えるパッカー車”は、スケルトンパッカー車(カッティングカー)と呼ばれ、2024年に東京都港区が導入。機能面で驚くべき進化を見せてくれています。形が変わらないのは、はじまりからすでに完成・完璧を生み出していたのかもしれませんね。街で見かけるパッカー車を応援する気持ちと、ゴミを捨てる際に収集業務を請け負う方々が事故に遭わぬように分別を徹底したり、危険物廃棄を行わなかったり、ちょっとした注意をするだけで改善されていきます。キャラクターが描かれたパッカー車が走っていたりもするので、それを見かけたらラッキーかもしれませんね。