箪笥(たんす)の再生ブランド「P/OP(ポップ)」が、新しい価値を生む

2025.02.28

古いモノに新たな価値を与えるアップサイクルカンパニー「家’s(イエス|富山県高岡市)」が展開する箪笥の再生ブランド「P/OP」はご存知でしょうか? 和だんすの渋さとアクリルの鮮やかさを融合させたプロダクトをリリースしています。
アップサイクル=創造的再利用を行っている「P/OP (ポップ)」を紹介いたします。

「old × new = the new」をミッションに

「時代の流れとともに必要なものが変化していくのは自然の摂理だ。ただ古いモノに新しい考え方や使い方を組み合わせれば、実は本当に新しいモノが生まれる。」と定義して企業活動を行なっている「家’s(イエス|富山県高岡市)」。骨董価値のないたんすや木彫りの熊などを価値化する事業を展開するアップサイクルカンパニーが展開するブランドである「P/OP」。
ポップと読むブランド名の通り、以前は高価値であり、高嶺の花的な存在であったが、時と共に煙たがれてしまったのであろう桐箪笥を見事に新しいプロダクトへ昇華させています。そのほとんどが、「家’s」が拠点を構える富山県内の空き家からレスキューした桐材でつくられている箪笥を、アクリル板を用いて再生。「見過ごされていた価値を再構築し、世界を豊かにする」ビジョンの実現を目指している。

和風筆頭の桐箪笥がどのように化けるか

家’s」のWebサイトを一度覗いてみてください。皆さんがイメージされるいわゆる桐箪笥。ひと昔前までは女性が結婚する際の「嫁入り道具」として認知されていると思います。機能性が高く、湿気や虫などから呉服類を守り、高価ではあるものの耐久性が高く、100年は使えるとされている日本の伝統的な家財道具。つまり、和風の筆頭がモダナイズされていると言いましょうか、アート作品にも見えてきます。「家’s」では、空き家からピックアップすることを“救い出す・レスキューする”と表現しています。眠っていたとも言える桐箪笥を今の居住空間にマッチさせる…本来持っている高機能家具として再生させる意味でもあります。
何もむやみに加工・リデザインしているわけではないのが素晴らしいのです。軽量で加工しやすいアクリル板を採用しているのもそのため。時がくれば桐材と交換し、元の状態に近い形で使い続けてほしいという願いが込められているそうです。

アップサイクルの本当の意味と価値

「家’s」や「P/OP」の試み・営みは、アップサイクルの素晴らしさを体現しています。表現のツールとして、または作家性の強調として用いられているわけではなく、しっかりとしたモノ・つくり手へのリスペクト、継承して欲しい想い、モノを大事にする精神性すらも考えられたプロダクトと言えます。まさにアップサイクル=創造的再利用ですね。ともすれば、再利用とはもともと持っている良さを潰して、新たに役割を与えたり、素材として生まれ変わらせたり、姿形がまるで違うものも散見されます。
決してそうではないところに、アップサイクルの魅力を感じてしまいます。ビジョンとして掲げている「見過ごされていた価値を再構築し、世界を豊かにする」は、多くの人が知ることで実現されていくことでしょう。