「Rella」は、金城学院大学(愛知・名古屋)国際情報学部の学生たちが企画・商品化したブランドです。完成度の高さや見た目のおしゃれさ、社会問題解決を兼ねるプロジェクトとして注目を集めています。ちょっとした工夫、社会的な意義を加えることで、新しい価値を生み出す好例と言えます。
傘に愛着を持たせられれば、捨てられにくくなるはず
8,000万本…この数字が何を表しているかと言うと、ビニール傘の消費量です。比較的かんたんに手に入るビニール傘は用が済んだらぞんざいに扱われがち。皆さんの中にも経験があるのではないでしょうか。「あれ、どこに置いてきたかな」「しまった、さっきのお店に忘れてきた…まぁいいか」なんてこと。使い捨てられたビニール傘は当然ながらゴミとなり、その量やムダとなっていることが大きな社会問題にもなっています。そこで学生たちが考え、立ち上がったのが「Rella」。「ビニール傘にも愛着を」、「もし、そのビニール傘が雨の日を彩るおしゃれな傘に生まれ変わるとしたら」を合言葉にハンドリカバーを商品開発することになったのです。目的は、ビニール傘の使い捨てを減らすこと。
伝統工芸×就労支援×使い捨て文化
社会課題に向き合った結果、「伝統工芸」「就労支援」「使い捨て文化」のみっつが顕現化してきたようです。「伝統工芸」は、名古屋・有松の“有松絞り”。すばらしい技術や製品の存在をもっと多くの人に知ってほしいことと、伝統を未来へ継続して残すため。プロジェクトを行うことで後継者の確保や認知にもつながります。もうひとつの社会課題に向き合った項目は、「障がい者の就労支援」。働く意欲はあっても、働く場所がない障がい者の方々。そこで障がいのある方の就労支援を行う事業所と提携し、「Rella」では障がい者の方の収入、社会貢献、生きがいを支援しています。伝統技術の活用とアップサイクル、就労支援と、多角的に社会貢献を果たす意味も強いブランドです。
「雨の日をちょっとだけ晴れやかに」
2022年に創立した傘のハンドルカバーブランドとして、社会的な問題であるプラスチックゴミ・ビニール傘の使い捨て問題に着目し、ビニール傘を簡単に捨てずに愛着を持たせ、長く使ってもらうことを目標にしています。この産学連携SDGsプロジェクトは、世間からも注目を集め、尾州・一宮の上質な毛織の生地を使用した第一弾のアイテムは1週間で完売し、好評を獲得。第二弾が有松絞りで、伝統工芸ながら身近に感じられるデザインのハンドルカバーを作成し、こちらも好評のようです。つづく第三弾はハンドルカバーと同様の素材のシュシュを学内で限定販売、2025年はリップケースも企画・製造。ぜひ、オンラインストアで商品の詳細や雰囲気を感じ取ってほしいです。【傘ハンドルカバー/2,500円(税込)】
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